猫とネコとふたつの本棚猫以外の動物の本植物の本>植松黎「毒草を食べてみた」 
書評ページタイトルイメージ
猫の里親バナー
猫の里親バナー


「 毒草を食べてみた 」
植松黎(うえまつ れい)

(株)文藝春秋文春新書
2,000年4月発行   NDC:471.9
ISBN:4166600990

 

 

【推薦:管理人】

【猫に危険な植物】というコンテンツを作ったものの、まだまだデータも情報も足らない。で、現在データ収集中。といっても本を乱読しているだけですが。

そんな時、目に付いたのがこの本。なんか見たことのある著者名だぞ。え、あの「ポケット・ジョーク」シリーズの著者?ジョーク集と毒草と、どう結びつくんだろう?

意に反してしごくまじめな本だった。

ただし本の内容は、ジョークどころではなかった。相当恐ろしいことがさらっと書いてある。

もちろん、本の内容は人間が対象である。しかし人を殺すほどの毒なら、身体の小さな猫はもっと簡単に死んでしまうだろう。

ふつう、毒草と聞いて、何種類を答えられるだろうか?都会人なら、実際にあった殺人事件で有名なトリカブト、アヘンのケシ、ソクラテスの処刑に用いられたドクニンジン程度ではないだろうか。
しかし、毒草の種類はそんなものじゃない。この草、あの花、ごく身近な草木にも、毒成分は多く含まれているのだ。

たとえば、高速道路の横に排ガスにまみれて生えているキョウチクトウ。これは、あのアレキサンダー大王の軍隊を死の恐怖に陥れた心臓毒を持つ毒草だった。青酸カリより猛毒だという。もしこの枝を猫がかじったら?

スズランの可憐な姿は、ダイアナ元英妃のウェディングドレスをも飾った。このスズランには猛毒(心臓毒)があり、花を活けた水を飲んだだけで死んだ少女もいるという。日本の伝統的花器は水盤型が多く、猫がその水を飲むこともある。もし知らずにスズランを活けて愛猫が飲んでしまったら?

スイートピーや水仙、アイリス等も人気のある花である。しかしこのいずれにも毒があるそうな。
また、ポインセチアや、クリスマスローズ。皮膚炎などを起こす毒性分があるという。キリスト教徒でもないくせに、クリスマスに浮かれる日本人の何人がこのことを知っているだろうか。

もちろん、これらの毒成分の多くが、うまく使えば有益な薬ともなるわけだが。

自然のしくみって、なんて複雑で神秘的で巧妙なんだろう。

PS.
夏目漱石「それから」の中に、ヒロインの三千代が鈴蘭の活けられた鉢の水を飲んでしまうシーンがある。疑問に思って漱石にも植物にもお詳しい椿わびすけさんにおたずねしたところ、漱石は毒性の強いドイツスズランではなく日本在来種の鈴蘭(別名君影草)を考えていたのではないかとのこと。病がちな三千代に君影草という花はいかにも似つかわしく、納得した次第である。

(2007.8.25)

 

*****著者プロフィール(本著より)*****
植松黎(うえまつ れい)
一九四八年東京生まれ。八六年カリフォルニア大学サンタバーバラ校に客員として招かれ、その頃から毒草に親しみ、植物や毒に関するエッセイなどを手がける。七九年「ポケット・ジョーク」(角川書店)第1巻刊行。現在23巻刊行続行中。その他の著訳書に、九六年「365日の誕生花物語」(日本法令)、九七年「毒草の誘惑」(講談社)、九八年「動物ワンダーランドへようこそ」(翻訳・早川書房)、九九年「ニッポン列島毒殺事件簿」(角川書店)などがある。
***********************************
 

【紀伊國屋書店】→ 「 毒草を食べてみた」
【楽天ブックス】→毒草を食べてみた

猫以外の動物の本植物の本
「う」から始まる著者
「と」から始まる書名

 

猫バナー

Google
Web このサイト内

索引
旧ジャンル別


猫本(旧)
小説(日本)
小説(海外)
推理小説(日本)
推理小説(海外)
随筆(日本)
随筆(海外)
古典・伝承文学
詩歌・短歌・川柳
大人の絵本(日本)
大人の絵本(海外)
ネコを知る(日本)
ネコを知る(海外)
獣医学
獣医論・エッセイ
動物愛護・保護
人畜共通感染症
飼育書
法律
写真集
絵画集・版画集
児童文学・童話
絵本・幼児本
図鑑
マンガ
猫雑誌
その他

猫番外編
小説
エッセイなど
その他の猫本

野生のネコ科
小説
エッセイ・ルポ等
ネコ科を知る
図鑑
その他

猫以外の動物の本
猫/動物映画
一般の本
猫の名前一覧表


猫短歌・猫俳句・猫川柳
投稿猫画像・マンガ
猫砂レポート
同居の工夫
猫事典!
キャットタワー


里親募集掲示板


インターネット書店街


*** ***


猫
猫とネコとふたつの本棚 Homeへ戻る

 

☆☆☆