猫とネコとふたつの本棚猫の小説(日本)>谷崎潤一郎「猫と庄造と二人のおんな」 
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 猫と庄造と二人のおんな  
谷崎潤一郎
 (たにざき じゅんいちろう)

中央公論社谷崎潤一郎全集・新潮文庫・他  
1936年  NDC:913.6  
純文学  中編
新潮文庫 ISBN: 4101005052 ;
登場ニャン物=リリー

  

【推薦:管理人】

谷崎潤一郎といえば猫好きで有名な文豪だ。この作品はそんな文豪の猫本の珠玉であると同時に、ネコを猫として描いた(つまり擬人化せずに)日本文学の最高峰の一つだと思う。

登場人/ニャン物は、題名の通り、ペルシャ猫のリリーと、庄造と、庄造を巡る二人のおんな・品子と福子である。

谷崎文学といえば、おんな達の悪魔的なまでの妖艶さ(今風に言えば魔性の女?)が特色と言って良いくらいだが、この本に出てくるおんな達は全然艶めかしくない。品子も福子も、平凡で意地っ張りなだけの、つまらないおんな達だ。
また庄造も、他の谷崎文学の多くの男達同様、意気地無しでにえきらない男である。

つまり登場人物には色気も魅力もない。

にもかかわらず、谷崎らしい色香が全面に漂っているのは、ひとえにペルシア猫リリーの存在のお陰だろう。 ・・・リリーは、俗欲にまみれた人間共を遙か下に見下ろしながら、ひとり超然と高みにいる。その美しさ、純真さ、悟りの深さは、人間輩にはまったく真似ができない。

この小説の題名が、人を差し置いて猫を筆頭に置いているのは当然といえば当然だ。
どう見ても猫が一番偉いのだから。

庄造がリリーと戯れる場面など、作者自身このように愛猫と戯れていたに違いないと思われ、微笑を誘われる。ほとんどエロティックですらある。
何故猫という動物はこれほど人を溺れさせてしまうのか。

ところで、いうまでもないと思いますが、サイト名「猫とネコとふたつの本棚」は、畏れ多くも勿体なくもこの「猫と庄造と二人のをんな」をもじらせていただきました。

(2002.4.10)
★面白さ5:文学性5:お勧め度5

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