猫とネコとふたつの本棚ネコマンガ>関川夏央・谷口ジロー「坊ちゃんの時代1」 
書評ページタイトルイメージ
猫の里親バナー
猫の里親バナー


「『坊ちゃん』の時代
  凛冽(りんれつ)たり近代 
    なお生彩あり明治人

関川夏央
谷口ジロー  画
(せきかわ なつお・たにぐち じろ−)

双葉社  
1987年  NDC:726  マンガ
ISBN:4575930598
登場ニャン物=(無名)


 
【推薦・管理人】

この作品を、ネコマンガの推薦本の筆頭に持ってくるのは、かなりの疑問だとは思う。なぜなら、猫は脇役のまた脇役というか、単なる背景画の一部に過ぎないのだから。
しかし、私は大の漱石ファンである。そして『吾輩は猫である』のファンである。漱石と猫が並んでいたら、私としては、もう推薦しないわけにはいかない。

時代は明治38年。漱石は、雑誌『ホトトギス』に『猫』を発表した。今は『坊っちゃん』の構想を練っている。漱石の周囲には、様々な人物が集まってくる。森鴎外、森田草平、平塚明子、ラフカディオ・ハーンなど、そうそうたるメンバーが登場する。明治時代の知識人の苦悩と誇り、迷いと欲、西洋文明に対する強い憧れと激しい嫌悪。読み応えのある1冊だ。明治時代が好きな人にはたまらない本だろう。

ここに登場する漱石は偉人ではない。悩み、迷い、人前で鼻毛を抜いたり、酒を飲んで暴れたりする。明治の日本を鋭く見つめながら、『坊っちゃん』の構想にひとつずつ取り入れていく。漱石は、坊っちゃんのような生き方が通用する世の中ではなくなったことを知っている。正義よりも権力が勝つことを知っている。『坊っちゃん』という小説の哀しさがあますところなく語られている。

そして、ついに漱石は決心する。 教師を辞め、小説一本で生活していくことを。

なお、このシリーズは第5部まである。しかし第2部以降はエリス(森鴎外『舞姫』のモデルとなった女性)や、石川啄木などが主人公となり、漱石はちらちら顔を出すが猫は出なくなる。否、第5巻目はまた漱石が主人公で猫も何回かは出てくるが、登場人(ニャン)物と数えられるほどの登場の仕方ではない。

(2004.12.310)
★面白さ5:猫度1:お勧め度3

  

■ 『坊っちゃん』の時代 シリーズ ■

明治時代の文壇を描いた大作。関川夏央原作、谷口ジロー絵。マンガではあるが、下手な本よりずっと面白いし、内容も深い。これを読めば明治後半の文学史がすっかり頭にはいるのではないだろうか。

→『坊っちゃん』の時代  凛冽(りんれつ)たり近代 なお生彩あり明治人
『坊っちゃん』の時代 第二部 秋の舞姫 
『坊っちゃん』の時代 第三部 かの蒼空に 
『坊っちゃん』の時代 第四部 明治流星雨 
『坊っちゃん』の時代 第五部 不機嫌亭漱石 

【楽天ブックス】→『坊っちゃん』の時代
【紀伊國屋書店】→ 「「坊ちゃん」の時代」

猫マンガ
猫以外の一般の本:マンガ等
漱石と「吾輩は猫である」をめぐる書籍
「せ」から始まる著者
「ほ」から始まる書名

猫バナー

Google
Web このサイト内

索引
旧ジャンル別


猫本(旧)
小説(日本)
小説(海外)
推理小説(日本)
推理小説(海外)
随筆(日本)
随筆(海外)
古典・伝承文学
詩歌・短歌・川柳
大人の絵本(日本)
大人の絵本(海外)
ネコを知る(日本)
ネコを知る(海外)
獣医学
獣医論・エッセイ
動物愛護・保護
人畜共通感染症
飼育書
法律
写真集
絵画集・版画集
児童文学・童話
絵本・幼児本
図鑑
マンガ
猫雑誌
その他

猫番外編
小説
エッセイなど
その他の猫本

野生のネコ科
小説
エッセイ・ルポ等
ネコ科を知る
図鑑
その他

猫以外の動物の本
猫/動物映画
一般の本
猫の名前一覧表


猫短歌・猫俳句・猫川柳
投稿猫画像・マンガ
猫砂レポート
同居の工夫
猫事典!
キャットタワー


里親募集掲示板


インターネット書店街

*** ***


猫
猫とネコとふたつの本棚 Homeへ戻る

 

☆☆☆